越境するビジネス人類学:データが語らない「意味」を読む
第2回:「自己管理」の檻と、名もなき労働者のレジスタンス「ワークアラウンド」
テーマ:KPI・常時監視システムへの抵抗と、現場を救う「やり過ごし」の知恵
前回の第1回では、現代の行動科学が編み出した「ナッジ管理」が、私たちの無意識(System 1)をハッキングし、主体性をシステム側へ「自動調達」しているという、巧妙な管理のリアリティについてお話ししました 。私たちが「自分の意志で、自律的に動いている」と信じているその内面すらも、実は選択のアーキテクチャ(初期設定)によって事後的に捏造されているかもしれない ―― このスリリングなパラドックスは、多くのビジネスパーソン、特にミドルマネジメント層に強い衝撃を与えたことと思います 。
連載第2回となる今回は、その「自律の檻」がさらに牙を剥く現代組織のもう一つの側面、すなわち「定量的KPIによるデジタル常時監視」の実態に切り込みます 。そして、その息詰まる数理的管理の網の目に対し、最前線の現場で働く名もなき労働者たちが、いかにして人間の尊厳と組織のリアルな業務を守り抜いているのか 。そのしたたかな日常的レジスタンスの戦術である「ワークアラウンド(日常的なやり過ごし)」の痛快なダイナミクスを、現代の経営学・組織論の継承者たちの研究から解き明かしていきましょう 。
1. 導入:牙を剥く測定システム ―― MBOから「監視の檻」へ
私たちは今、目標設定(MBO)や成果主義、KPI、OKRといった言葉に、日々追われるように生きています 。しかし、ピーター・F・ドラッカーが1973年の大著『マネジメント』原典において提唱した本来のドクトリンは、現在の私たちが直面しているような冷酷な数値ノルマ管理とは、本質的に一線を画すものでした 。
ドラッカーが設計した本来の思想は、「目標による管理と自己管理(Management by Objectives and Self-Control)」です 。彼がこの制度を構想した最大の倫理的目的は、ピラミッド型組織に特有の上意下達の権力関係を打破し、上司による恣意的な命令や、共感という美名の下で行われる狡猾な「心理的・情緒的な支配」を組織から完全に排除することにありました 。働く者を「仕事そのものの客観的欲求」に直接直面させ、外在的な強制力ではなく、自らの職務が宿す内的論理によって行動を律する主体的な働き方を構築する 。冷徹な「成果」の要求こそが、労働者の魂が組織の論理に植民地化されるのを防ぐ「人格の防壁」であったのです 。MBOとは本来、個人の自由と責任を統合するための、実存的な人間尊重の哲学でした 。
しかし、1970年代以降の新自由主義経済の進展と経営の定量化(工学化)の奔流の中で、この「自己管理による解放」というドラッカーの崇高なユートピアは、内側から激しく形骸化・変質を遂げていくことになります 。評価・測定の技術的便益のために「自己管理(Self-Control)」という倫理的側面が切除され、もっぱら外在的な統制機能としての「目標による管理(MBO)」へと一極集中していったのです 。
この流れは、1980年代の新公共管理(NPM)運動における「測定なきマネジメントは存在しない」という教条主義と結合し、組織の全階層に評価指標を張り巡らせる「KPI管理システム」へと結晶化しました 。さらに21世紀、シリコンバレーを中心に導入されたOKRは、プラットフォーム上でのリアルタイムな目標共有と短周期でのレビューを義務づけ、「アジリティ」のレトリックの裏で、労働者の日々の認知プロセスや努力の軌道、意思決定の細部までを可視化してシステムへ整列(アライメント)させるための、高度に洗練された「統治のアーキテクチャ(Buildingモード)」へと反転してしまったのです 。
本来、生活世界を防衛するための手段であった成果主義は破綻し、現代の測定・監視の檻という深刻な危機を招くことになりました 。
2. 管理のパラドックス:常時監視がもたらす「知識の隠蔽」
現代のデータ駆動型組織におけるアルゴリズムを用いた「測定と常時監視」は、労働者のウェルビーイングと知的協働を内側から破壊するデジタルパノプティコン(一望監視装置)として作動しています 。
ムニール・アル・ドゥワイカット(Muneer Al Dwaikat et al., 2022:ADVETI)らの研究は、ロバート・カラセックの「仕事の要求度–コントロール(JDC)理論」をベースに、常時監視が知識労働者の精神的・構造的「ストレス(Stress)」を増幅させる決定的なストレス要因(stressor)として機能している事実を学術的に論証しました 。
※ この研究は、ロバート・カラセック(Robert Karasek)が1979年に提唱した「仕事の要求度–コントロール(JDC)理論」を現代的に拡張し、「パフォーマンス監視(常時監視)」が知識労働者にとって決定的なストレッサー(ストレス要因)として機能するメカニズムを構造化した。

JDCモデルに拠れば、知識労働の生産性と精神的健康は、高い「仕事の要求度」に対し、労働者がそれを自分でコントロールできる「意思決定の裁量権(自律性)」を有している時にこそ最適化されます 。しかし、リアルタイムの常時監視システムは、労働者に絶え間ない数値的プレッシャーを与えて仕事の要求度を極限まで高める一方で、タスクの実行方法に関する自律的な意思決定権を徹底的に剥奪します 。この時、測定データは「自律的な自己管理のための情報」ではなく、外部の評価軸を内面へ強制インストールし、数値目標の自発的な内面化を強いる外部統制装置として機能してしまうのです 。
この監視テクノロジーの深化は、組織全体の知的協働において極めて深刻な逆流現象、すなわち「管理のパラドックス(paradox of control)」を引き起こします 。組織が可視化と統制を強めるほど、労働者は心理的ストレスから自己を防衛するために、意図せざる抵抗の戦術を起動させるのです 。
メアリーレン・ガニエ(Marylène Gagné et al., 2019:カーティン大学)らの「知識の隠蔽(Knowledge Hiding)」に関する実証研究は、このパラドックスの内的構造を冷徹に描き出しています 。ガニエらの多因子構造方程式モデル(ESEM)を用いた時間差設計による分析に拠れば、タスクの相互依存性が高く、協働が強く求められる環境下において、組織からの統制圧力によって「外部的規制(叱責の回避や金銭報酬への依存)」が高まった環境では、皮肉にも労働者たちの防衛的・生存的反応として、組織全体の生産性の源泉であるはずの知識共有が著しく阻害され、以下の3つの形態の「知識隠蔽」行動が劇的に誘発されることが実証されました 。
- 「Playing dumb(知らないふりをする)」:他者から知識を求められた際、実際には知っているにもかかわらず、その分野について無知であるかのように装う 。
- 「Evasive hiding(はぐらかしの隠蔽)」:誤った情報を与えたり、後で教えると言いながら引き延ばすなど、本質的な知識へのアクセスを巧妙に遅延・回避させる 。
- 「Rationalized hiding(合理的隠蔽)」:秘密保持契約(外規)やシステム上の権限の不備など、制度やルールを言い訳(正当化のレトリック)に用いて知識の共有を拒絶する 。

ガニエらがオーストラリアの知識労働者を対象として行った時間差データの回帰分析では、外部的圧力や評価のための常時監視によって誘発される「外部的規制」は、知識共有の質に対して強固な負の相関( $\beta = -.22^{***}$ )を示し、同時に「Playing dumb」や「Evasive hiding」といった防衛的な隠蔽行動とダイレクトに正の有意な関連を示しました 。
すべてを数値化し、標準プロセスの檻に押し込めようとする管理主義の暴走は、最前線の労働現場においては「知のブラックボックス化と隠蔽の蔓延」という最悪の機能不全を呼び起こします 。管理を強めれば強めるほど、組織の生きた知の流動性は失われ、形式化された死んだ数値データだけがシステムを漂うことになる ―― これこそが、現代組織が直面している手痛いパラドックスの本質なのです 。
3. 名もなき労働者の日常的戦術:ブリコラージュとしての「ワークアラウンド」
しかし、マクロなシステム設計(Buildingモード)とミクロな最前線(Dwellingモード)の摩擦が限界に達した時、行為者たちがただ従順に隠蔽に走るだけではありません 。彼らは組織を、そして自らの仕事を守るために、極めて知的な独自の戦術を繰り出します 。それが「ワークアラウンド(日常的なやり過ごし)」です 。
スティーブン・オルター(Steven Alter, 2014:サンフランシスコ大学)の先駆的なワークアラウンド理論に拠れば、ワークアラウンドとは単なる怠惰や規律の欠如といったネガティブな不服従行動ではありません 。それは、システム設計の不備(Misfit)や想定外の例外事象といった「障害」に直面した行為者が、業務の目標を達成するために手元にある資源を即興で寄せ集めてやりくりする「ブリコラージュ(bricolage)」の実践なのです 。

クリスチャン・バーテルハイマー(Christian Bartelheimer et al., 2023)らの複数事例研究は、大企業における「SCL(Starter-Changer-Leaver:入社・異動・退職)」管理プロセスの現場で、融通の利かないITシステム(Buildingモード)の欠陥を最前線の労働者がいかに代償的に補完しているかという、驚くほど生々しくクリエイティブな「やり過ごし」の生態系を報告しています 。
| 現場で発生するワークアラウンドの3つの典型パターン(Case 1: SCLプロセス) |
| パターン1:自由記述(コメント欄)のパフォーマティブな流用 システムの設計上の深刻な不備により、個別の人事異動に必要な特定のデータ入力フィールドや、複数部門にまたがる調整プロセスに対応した選択肢が存在しなかった障害に対し、HRの現場担当者は、制限のないフリーテキストの「コメント欄」をハック。手入力で「異動先コストセンター名、アクセス権の詳細、上司の承認日」などをびっしりと書き込み、後続のIT部門に対して手動での処理を促した。システム上は単なる「補足メモ」として設計されたフィールドが、現場の即興的翻訳によって、最も重要な「プロセス連携のコントロールハブ」として機能させられた実態である 。 |
| パターン2:「一時無効化(Deactivation)」によるシステム削除の拒絶 従業員が一時的に休職(産休や病気休暇など)する場合、システムの厳格な仕様に基づけば「Leaver(退職・削除)」として処理され、アカウントやメールボックスの即時削除プログラムが自動起動することになっていた。しかし、これを文字通り実行すると、復職時の再アクティベーションに膨大な事務手続きが発生し、実務上の大混乱を招くことが現場の長年の経験(暗黙知)から分かっていた。現場担当者たちは、IT部門との非公式な口頭の合意(Truces:休戦協定)に基づき、通知されたLeaver申請に対してシステム上の削除ボタンを押すことを「やり過ごし」、代わりに「一時無効化(Deactivate)」のステータスに手動で留め置くという防衛的ワークアラウンドを恒常化させ、同僚たちの居場所を守った 。 |
| パターン3:システム外の「旧来のPDFリスト」によるプロセス完結 全社的な効率化のために導入された新システムは、企業の正規雇用者を標準モデルとして設計されていたため、インターンや外部の業務委託パートナー、法む嘱託といった非標準的な要員のオンボーディングに全く対応していなかった。しかし、現場では日々これらの要員が配属され、即座にデスクやPCを割り当てなければ業務が破綻する。HR担当者たちは、システムへの入力を完全に諦め、自らのパソコンのローカルフォルダの奥底に眠っていた「旧来のPDFリスト」を引っ張り出し、これを電子メールに添付して直接プロパティマネジメント部門に送信することで、システムを完全にバイパスして手続きを密かに完結させた 。 |
これらの自発的なワークアラウンドは、一見すると「システム不適合」に対する場当たり的な規律違反に見えます 。しかし、チア(Chia, 2004)の「戦略としてのプラクティス」論のうちの、Dwelling(居住)モードの観点から再評価するならば、これらの行為こそが、中央の設計者が構築した融通の利かないBuilding的システムの欠陥によって生じる組織の麻痺(機能停止)を、労働者自身の身体化された実践知(エージェンシー)によって補完し、組織を「現実に機能させ続けている」最もクリエイティブな適応プロセスそのものなのです 。

4. 深読みポイント:ワークアラウンド・スタックが駆動するボトムアップ・イノベーション
ここで、さらに本質的な問いへと足を進めましょう。
私たちが日常業務で行っているこれらの「やり過ごし」や、マニュアルの不備を現場の工夫で乗り切った泥臭い経験は、単なる組織の「綻び」や「サボタージュ」として取り締まられるべき対象なのでしょうか?
学術界やコンサルタントが喧伝するいわゆる「ベストプラクティス」が、現場の現実から遊離し硬直化している場合に、ワークアラウンドこそがその不適合をいち早く告発する「警鐘シグナル(warning signals)」として作動する ―― スチュアート・C・メンデル(Stuart C. Mendel, 2017)は、非営利組織や公共セクターのマネジメント研究において、ワークアラウンドが宿すこの極めて動的なカウンター理論的機能を明快に論証しました 。
現場が標準化されたルールを「ショートカット」したり「やり過ごしたり」している時、それは労働者のモラルの低下を示すのではなく、押しつけられたベストプラクティス自体の設計ミスや時代遅れの不適合を、現場の肉体知が反射的に拒絶している健全なプロセス生命力の現れなのです 。
さらにエキサイティングなのは、バーテルハイマー(Bartelheimer et al., 2023)らが定式化した、現場で発生した非公式なワークアラウンドが蓄積し、最終的には組織全体を巻き込むマクロな公式プロセス再設計へと昇華・回収されていく「生成的メカニズム(Generative Mechanism)」の動態的変革サイクルです 。
この生成的プロセスは、以下のようなダイナミックなフェーズをたどります 。
- 【段階 1:ミクロ・misfit(不適合)の発生】:システムの設計ミスや予期せぬ例外により、目の前の作業が停止する障害が発生する 。
- 【段階 2:ミクロ・ワークアラウンド(一時的対処)の実践】:現場の労働者が手元にある資源を即興で寄せ集め(ブリコラージュ)、作業をやり過ごす 。
- 【段階 3:ミクロ・ワークアラウンドの「スタック(蓄積)」と拡散】:同様の障害に直面した他の労働者へ、口コミ(grapevine)や観察を通じて非公式に技法が伝播し、現場レベルで「非公式な標準手続き」として定着。ワークアラウンド・スタック(Workaround Stack)が蓄積される 。
- 【段階 4:マクロ・スタックオーバーフローと「警告」の感知】:ワークアラウンドの量と複雑さが一定の閾値(Threshold)を超え、システムデータや実務上の摩擦として顕在化。経営陣やプロセスオーナーが「現在の標準システムが機能不全にある」という警告シグナルを感知する 。
- 【段階 5:マクロ・ボトムアッププロセス再設計(Bottom-up Redesign)】:経営陣が非公式なワークアラウンドの中に宿る現場の実践知(エージェンシー)を評価・回収。システムの公式な仕様変更や、新たな業務標準プロセスの公式リリースとして、ワークアラウンドを公認する 。
先ほどご紹介したCase 1の巨大企業でも、この劇的なサイクル(止揚:アウフヘーベン)が実際に達成されました 。HR担当者たちが「非標準的な要員」を処理するために「旧来のPDFリスト」や「コメント欄の流用」というワークアラウンドを繰り返し、そのスタックが積み重なった結果、プロセスオーナーは彼らを「規則違反」として処分するのではなく、現場が編み出した手順を公式に評価したのです 。既存システムの仕様そのものを根本的に書き換え、システム内に「非標準要員専用の登録フロー」を新たに公式機能としてプログラミングしてリリースしました 。
現場の防衛的かつ不服従的なやり過ごし(Dwellingモード)は、システムの不適合に対する「日常的抵抗」として出発しながらも、その非公式な実践が蓄積され、組織の認知(Buildingモード)にエスカレーションされることによって、最終的には公式なシステムそのものをより進化させ、現実適合的に書き換えるボトムアップ・イノベーションの最大の駆動エンジンへと転化したのです 。
現場のやり過ごしを単に「取り締まる」だけのマネジメントがいかに愚策であり、そこに宿る実践知をいかに「感知・包摂」するかが、現代組織の創造性の命運を握っているかがお分かりいただけるでしょう 。
5. 結びと次回へのフック:ドラッカー原典への回帰
ドラッカーは『マネジメント』の中で、「人は最大の資産である」という言葉の真意を、単なる道徳的なスローガンとしてではなく、「人の強みを発揮させ、弱みを中和することによってのみ、組織は社会的成果をあげられる」という冷徹な組織のインフラ論として語りました 。
現代のデータ駆動型マネジメントが狂信的に推進する「数値による管理」の網の目は、最前線の労働現場における生きた自律的判断空間を徹底的に侵食し、現場を単なる数値の入力代行マシーンへと去勢しようとします 。しかし、システムが完全な破綻を免れているのは、ただ労働者たちが、身体化されたフロネシス(実践知)を動員して、その仕様を密かにサボタージュし、代償的に補完してくれているからに他なりません 。数理的管理は、自らが依存しているはずの「現場の実践知」を侵食しながら、その実践知によるやり過ごし(ワークアラウンド)に寄生してのみ作動するという、二重の自己欺瞞の構造を露呈しているのです 。
管理の檻の割れ目から滴り落ちるワークアラウンドという行為主体性(エージェンシー)のなかにこそ、組織社会における個人の尊厳と、リベラルアーツとしてのマネジメントの未来が宿っています 。
次回、連載の最終回となる第3回では、この現場の泥臭い戦術をさらに高い視座から捉え直し、会議室で客観的に設計する「構築(Building)モード」の限界と、現場の労働者が環境に適応しながら生きる「居住(Dwelling)モード」の交錯から、アリストテレスが提唱した「実践知(フロネシス)」の鮮やかな復権、そして「リベラルアーツとしてのマネジメント」の現代的再生の地平を明らかにします 。数値化・マニュアル化に溺れる現代において、一人ひとりが自らの現場で発揮する「実践知」こそが、ドラッカーの説いた「自由と責任」を体現する希望となる ―― その壮大なクロージングへ向けて、皆さんの職場の「ワークアラウンド」について、ぜひ思いを馳せてみてください 。

あなたの「主体性」、システムにハッキングされていませんか?
KPIやデジタル監視など、巧妙な「管理社会」に息苦しさを感じる40代へ。ドラッカー本来の「自己管理」の哲学と最新の経営学から、現場を回す「やり過ごし」の実践知と、会社に依存しない第2のキャリアの描き方を学びます。(動画4本+セルフワーク)
働く期間(50年)が企業の寿命(30年)を超える時代。ドラッカーが実践した「フィードバック分析」で自らの強みを知り、過度な管理社会を生き抜く「真の自己管理」を手に入れませんか?
引用参考文献
- Al Dwaikat, M., Ayupp, K., & Alolabi, Y. A. (2022). Performance Monitoring and Knowledge Worker Productivity. International Journal of Academic Research in Business and Social Sciences, 12(7), 382-388.
- Alter, S. (2014). Theory of Workarounds. Communications of the Association for Information Systems, 34(55), 1041-1066.
- Bartelheimer, C., Wolf, V., & Beverungen, D. (2023). Workarounds as generative mechanisms for bottom-up process innovation-Insights from a multiple case study. Information Systems Journal, 33(5), 1085-1150.
- Gagné, M., Tian, A. W., Soo, C., Zhang, B., Ho, K. S. B., & Hosszu, K. (2019). Different motivations for knowledge sharing and hiding: The role of motivating work design. Journal of Organizational Behavior, 40(2), 1-15.
- Mendel, S. C. (2017). Workarounds in Nonprofit Management: Counter Theory for Best Practices Innovation. Journal of Ideology, 38(1), 1-31.
- Drucker, P. F. (1973). Management: Tasks, Responsibilities, Practices. New York: Harper & Row.

